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弁護士事務所が、WEBで集客をしようとする前に、ぜひ知っておいて頂きたいデータをご紹介いたします。
増え続ける弁護士の数と増えない相談件数
(※資料:内閣官房法曹養成制度改革顧問会議法曹人口調査報告書(平成27年)より編集)
上記データをご参照いただくとお分かりいただけるかと思いますが、検察官、裁判官とは異なり、弁護士の数は全国で増え続けています。
平成3年には14,080人だった弁護士数は、平成26年には約2.5倍の35,113人にまで膨れ上がっています。
国の政策によって、弁護士の数を増やし、リーガルサービスの拡充を目指してきましたが、では法律相談件数は増えているのでしょうか。
下図をご覧ください。
(※資料:日本弁護士連合会 弁護士白書2015年版より編集)
2005年度から2014年度にかけての、全国の弁護士会の法律相談件数の推移です。
全体数は、2007年度をピークにやや減少傾向にあります。
また、注目すべきは、無料の法律相談はその割合が増えていますが、「有料法律相談」の件数自体が年々減少していることです。
2005年度では、215,556件あった有料法律相談ですが、2014年度には、74,323件と、34%にまで減少しているのです。
弁護士に依頼される案件が減少し、かつ有料の法律相談も減少している中、弁護士数が増えているのですから、
当然ながら競争は激しくなってきていることが読み取れます。
次に、ユーザーとなる一般の方の意識について知る必要があります。
弁護士に相談するかどうか?
(※資料:内閣官房 法曹養成制度改革顧問会議 法曹人口調査報告書(平成27年) 付属資料より編集)
上記のデータをご覧いただくとお分かりいただけるかと思いますが、21%、およそ5人に1人の割合で、弁護士相談を検討したことがある方がいることがわかります。
これは想像以上ではないでしょうか。
ですから、弁護士に相談をしようと考えている方は潜在的には非常に多いということが言えます。
実際に弁護士に依頼するかどうか?
(※資料:内閣官房 法曹養成制度改革顧問会議 法曹人口調査報告書(平成27年) 付属資料より編集)
上記のデータをご覧いただくと、弁護士に依頼しようと考えた方のうち、実際に依頼した(ことがある)方の割合は、約31%となっています。
一方、弁護士への依頼を検討しながらもしなかった方は半数以上の約56%であり、かつ、依頼しようと思わなかった方(約13%)と合わせると、約7割の方が何らかの理由で弁護士に依頼をしなかったことが分かります。
なぜでしょうか。
弁護士に依頼しない(できない)理由は?
(※資料:内閣官房 法曹養成制度改革顧問会議 法曹人口調査報告書(平成27年) 付属資料より編集)
上記グラフをご覧ください。弁護士に依頼しなかった理由のうちで、最も多かったのは、弁護士費用の問題ですが、その次に多い理由は、「弁護士の探し方が分からなかったから」となっています。
弁護士の探し方は、色々あるはずですが、一般の方は直接知り合いに弁護士がいるというケースも多くはないはずです。何かしら弁護士を探す方法がなくてはなりません。
一方、「弁護士に依頼するような問題ではないと思った」「弁護士では問題を解決してくれないと思った」という回答も多くみられます。
弁護士に相談することにためらいがあったからでしょうか?
弁護士相談にためらいはある?
(※資料:内閣官房 法曹養成制度改革顧問会議 法曹人口調査報告書(平成27年) 付属資料より編集)
上記グラフを見てみると、弁護士への相談にためらいを感じてしまう方はそれほど多くはなく、3割に満たない(28%)のです。むしろ、ためらいを感じるとは思わない方のほうが多いのです。
このことから何が言えるでしょうか?
「弁護士を探していても、弁護士側が情報を出さなければ、探せない!」ということです。
弁護士が広告を出すことが出来なかった時代が終わり、一定の範囲内で広告を出すことが出来るようになりました。
弁護士もホームページ(Webサイト)を開設し、一般の方々にアピールすることができる時代です。
しかし、そういった広告やインターネットのホームページが出ていても、一般の方が探せない状態なのです。
では、どれくらいの方がホームページなどインターネットの情報をもとに弁護士を探すのでしょうか。
弁護士の探し方は?インターネットの重要性
(※資料:内閣官房 法曹養成制度改革顧問会議 法曹人口調査報告書(平成27年) 付属資料より編集)
上記データをご覧ください。
最も多いのは「知り合いに聞いて探す」(約37%)ですが、次いで多いのが「インターネットの情報をもとに探す」(約25%)です。
では、この「知り合い」はどこから情報を得ているのでしょうか?単純計算で考えるならば、その4分の1程度はインターネットで調べていることが想定されます。
つまり、おおよそ35%程度はインターネットが情報源とも言うことができるかもしれません。
「つて」によって弁護士を紹介されるケースも確かにありますが、それ以上にこのインターネットの普及に伴い、身近になった「検索」を通して弁護士が探されているのです。
しかし、それでも弁護士を必要としている一般の方の多くは適切な情報を見つけ出せず、弁護士を探せない状態にあるのではないでしょうか。
そのために、インターネットで調べるという方法をご存知の方でも、弁護士への依頼に結びついていないのです。
では、法律事務所のホームページにはどのような情報を記載する必要があるのでしょうか?
弁護士がホームページを制作する時の落とし穴
最近になり、事務の方やホームページ制作業者に依頼してホームページを制作される弁護士の方が増えてきました。
「周りが作るから名刺代わりに作ろう」
そう思っていらっしゃる方も多いかもしれません。
しかし、名刺代わりのホームページでは効果はありません。
それでは、「探された時に見つかるホームページ」にはなりません。
「弁護士会のサイトにリンクが載っている」
「自分の名前で検索したら出てくる」
「かっこいいホームページだから満足している」
実はこれでは不十分なのです。
なぜなら、それでは一般の方、弁護士を必要としている方が見つけてくれない可能性が高いためです。
ユーザーが、どのように弁護士サイトを探しているのかを知る必要があります。
ユーザーはどこから弁護士を探すのか?
現在、多くの方が利用する方法は、Google、Yahoo!、Bingなどの検索エンジンです。
しかし、検索エンジンの日本国内のシェアを考えると、Google:79.9%、Yahoo!:10.3%、Bing:8.3%となっており、GoogleとYahoo!のシェアで、9割以上になっています。
Yahoo! Japanは2010年にGoogleの検索エンジンシステムを利用し始めたため、実質的には「Google対策が必須」であるといえます。
ですから、いくら「かっこいい」ホームページになっていても、Googleで検索したときにどうやっても出てこない状態では、誰にもアクセスしてもらえないということになります。
たとえて言うならば、いくら良い物を売っていても、山のてっぺんにお店を開いてお客が来ない、ということになります。
また、「自分の名前で検索して出てくる」ホームページというのは、必須条件ですが、それだけでは十分ではありません。
そもそも、名前を使って検索してみようというのは、特別著名な弁護士であるか、そうでなければ知人が検索する場合でしょう。
新たに弁護士に依頼しようとする方が、すぐにあなたのお名前で検索する可能性は非常に低い訳です。
ですから、地名や分野名、目的、その他専門的なキーワードで検索するユーザーを、ホームページに誘導する必要があります。
分野名や目的、その他専門的なキーワードについては、弁護士だけが知っている、検索エンジン対策の専門業者では分からない部分も多々あります。
つまり、一般のホームページ業者では対策が困難な分野でもある訳です。
当社は、ユーザーのニーズを把握しているという強みがあります。
求められる弁護士像とは
では、キーワードに対する戦略を立ててホームページを作ればそれだけで良いのでしょうか。
一般の方から見れば、弁護士というと、やはり敷居の高さを感じてしまうものです。
ですから、弁護士自身の人物像を伝えたり、知識の幅を伝えることで、ユーザーに安心感を与え、お問い合わせにつなげやすくなります。
こちらのデータをご覧ください。
(※資料:内閣官房 第17回法曹養成制度改革顧問会議(平成27年)資料5より編集)
インターネットの調査でも、また法律相談者の調査でも、ともに言えることは、
弁護士として求められるのは、「法的サービスの『質』と『専門性』」+「弁護士の『人柄』・『人格』」ということです。
弁護士費用よりも重要視される傾向にあるのは、「話しやすさ」や「親身に対応」「依頼内容に対しきちんと説明」といった弁護士自身の人格(いずれも90%以上)、そして、「幅広い知識」「専門性」といった弁護士のスキルにかかっています。
一方、「性別」などはそれほど重要視されていない傾向があるようです。
ですから、幅広い知見・専門性を意識したコンテンツを用意すると共に、弁護士自身の人柄を伝えつつ、相談者の悩みに対して高い専門性で的確に解決してもらえることを伝えるサイトを構築していく必要があるのです。
そういった意味で、ホームページは一つだけでなく、専門性を強調した「特化サイト」を合わせて持つことにも意味があります。
「本家サイト」とも呼ぶ法律事務所のサイトを持つだけでなく、例えば、「交通事故専門サイト」「債務整理専門サイト」「離婚専門サイト」など、
特化サイトを作る方法です。
こうすることで得られる主なメリットは以下の通りです。
- 弁護士の専門性をアピールしやすくなる
- ホームページが複数あることで、ユーザーの入り口(玄関)が増える
- ユーザーがサイトのどこを見ればよいか分かりやすくなり、誘導がしやすくなる
- 検索エンジン対策として、キーワードを特化させることにより、より認識させやすくできる
- 本家サイトと相互にリンクして、両サイトを検索エンジンに認識されやすくできる
当社では、本家サイト+特化サイトの組み合わせでのサービス提供を行っております。
よくある質問
弁護士に依頼しない(できない)理由は?
- 1位:弁護士にかかる費用が払えないから
- 2位:弁護士の探し方がわからなかったから
- 3位:自分で解決できると思ったから
- 4位:弁護士に依頼するまでの問題ではないと思ったから
- 5位:弁護士では問題を解決してもらえないと思ったから
求められる弁護士の資質とは?
- 1位:依頼内容に対してきちんと説明してもらえる
- 2位:親身に対応してくれる
- 3位:話しやすさ
- 4位:専門分野(専門性)
- 5位:費用が安い
- 6位:幅広い知識
しっかりと、「よりそう弁護士」を求めていることがわかります。
まとめ:弁護士が集客できるホームページをもつべき理由
以上のように、データに基づいて、弁護士業界におけるインターネットの役割・強み、そして集客の必要性を見てきました。
弁護士業界の競争激化はこれからも続くでしょう。
ですから、名刺代わりのホームページを作るのではなく、集客できる、受任に結びつく、意味あるホームページ群を制作する必要があります。
弁護士の方でホームページを持っていない、また持っていても集客に結びついていない、という方は、